銀行ローンの仕組みを簡単解説!審査って何をするの?【初心者向け】

借換えの基礎

車の購入、家の購入、子どもの教育費用など人生の大きなイベントごとに大きなお金が必要となります。

そんな時、銀行のローンは非常に役に立ちますよね。

でも、ローンの仕組みって意外と知られていないことが多く、「審査」というワードにビビってしまうという声も聞きます。

今回は、初めてローンを利用しようと考えているあなたに、「ローンの仕組み」「審査」についてわかりやすく解説します!

この記事を書いた人
かりかえ太郎

現役の銀行マン。2024年は130件以上の融資を実行。実務経験を基に、審査の裏側や得する情報、借換えによる返済負担軽減を目指します。

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ローンの仕組み

ローンとは、必要なお金を銀行から借り、借りた金額に利息を上乗せして返していく商品のことをいいます。お金を返すことを返済といいます。

一般的に、返済は毎月1回ごとに行います。例えば返済期間を10年間とする契約であれば、10年×12ヶ月=120回の返済で返し終わることとなります。

それでは借りた額に上乗せする利息とは何か見ていきましょう。

利息とは?

ローンにおける利息とは、借りた金額に対して上乗せして銀行に返す部分の事をいいます。

言い換えれば、借りた金額に対するお礼を銀行に支払うようなイメージです。

具体例をみていきましょう。

たとえば、100万円を金利年1%で借りて、1年後に一括で返す契約があるとします。

すると利息の計算は100万円×1%=1万円となり、1年後にお金を返す時は101万円を返すことになります。

これが利息のイメージです。

しかし、実際のローンにおける利息の計算はもう少し複雑です。

ローンの利息計算

銀行ローンの返済は、基本的に毎月返済となります。したがって、利息も毎月ごとに計算することとなります。

例えば、100万円を金利年1%で1年間かけて毎月返済する契約をしたとしましょう。

この時、この1ヶ月目の返済で払う利息の計算は、

100万円×1%÷12ヶ月=約833円

となります。100万円は残高、1%÷12ヶ月は月利を出したということです。

2ヶ月目は、1回目の返済がされた後の残高に月利をかけて計算されますので、2ヶ月目の利息は833円より低くなります。

このように毎月変わる利息分と元金にあたる分との合計金額が毎月一定額となる返済の仕方を元利均等返済といいます。

細かい計算は省略しますが、100万円を金利年1%で1年間、元利均等返済する契約の返済シミュレーションは以下の通りです。

単純に借りた金額を返済年数で割ればいい訳ではない点に注意です⚠️

審査って?

ローンを利用するためには「審査」に通らなければいけません。

銀行の審査では以下のような点が見られています。

  • 年収
  • 勤続年数
  • 信用情報
  • 返済比率

それぞれ具体的に解説します

年収

ご存知の通り1年間の収入のことです。

多くの銀行では、源泉徴収票の1番大きい数字を年収として審査をします。

勤続年数

現在の勤務先に勤めている年数です。これまでは健康保険証の発行日からローン申込日までを勤続年数とする銀行が多くありましたが、健康保険証の廃止に伴い、自己申告でOKのところも増えています。

信用情報

個人がしている借入れの情報を信用情報といいます。

信用情報は信用情報機関に登録されており、審査の際は銀行がその内容を確認しています。信用情報に登録されている内容は以下の通り

  • クレジットカード
  • 契約中のローン
  • 車の残価設定型クレジット
  • カードローン
  • スマホの分割払い
  • アプリ内サービスの分割等

これらの契約内容と残高、返済の状況が審査では重要視されます。延滞履歴は審査に大きな影響を与えるので絶対にしないようにしましょう。

審査に通る条件

審査に通るにはどのようなポイントを押さえておけば良いか解説します。

一般的なローン審査に通る要件は以下の通りです。

  • 勤続年数が1年以上
  • 安定した年収(正社員や長期契約社員)
  • 返済比率が30%以内
  • 信用情報に延滞履歴がない

詳しく見ていきましょう

勤続年数が1年以上

ローンの審査では、“将来安定的に返済ができるか”を重要視しています。

勤続年数が短いと、それだけ収入や勤務姿勢が不安定だと思われてしまいマイナス要素となります。

しかし、正当な理由があって勤続年数が1年未満の場合であれば審査に通る可能性もあります。

例えば、「同業種で収入アップが見込める転職をした」や「家庭環境の変化に伴い仕方なく転職し、給与水準が前職と変わらない」などがあたります。

安定した年収

こちらも勤続年数と同じく、将来安定した返済をしてもらうために、安定した収入を得られるかという項目です。

したがって、同じ収入でも完全歩合制と基本給制だと後者の方がローン審査においてはプラス材料になります。

返済比率が30%以内

聞き慣れない言葉かもしれませんが、こちらはローン審査において非常に重要なポイントです。

返済比率とは、年収に対する年間の返済額の割合のことです。

式で表せば、

返済比率(%)=年間返済額÷年収×100

というようになります。

一般的に、返済比率が30%以内であればスムーズにローンの審査に通過します。

例えば、年収400万円の人であれば、年間の返済額が400万円×30%=120万円までであれば審査に通る可能性が高くなります。

あれ?意外と余裕じゃない??と思うかもしれませんが、ひとつ注意点があります。

それは、年返済額には申込をしているローンの他、今契約している全ての借入の年返済額が含まれるということです。

つまり、クレジットカードやカードローンはもちろん、アプリ内の分割払いやリボ払いなんかも全て年返済額に含まれます。※クレジットカードの年間返済金額は実際の利用額ではなく、限度額に応じて審査機関ごとに決められた年返済額を使用します。

これらを含めて返済比率30%以内となることが審査が通るための基本的な条件となります。

信用情報に延滞履歴がない

こちらがローン審査において最重要項目と言っても良いでしょう。というより、審査に通るための前提とも言える項目です。

前述の通り、信用情報とは個々人の借入状況や返済状況についての情報です。

返済の状況が登録されているということは、当然ながら延滞の履歴や延滞した後入金がされたか等の情報も登録されています。したがって、過去に延滞の履歴があれば審査においてはマイナスとなります。

お金を約束通り返していない人に、新たにお金を貸す人はいませんよね。

ただし、延滞の履歴が合っても一定の条件下であれば審査に通る場合もあります。

信用情報と延滞については今後記事を作成しますので、しばしお待ちください。

以上が審査に通るための一般的な条件です。

ローンの種類

簡単にローンの種類についても押さえておきましょう。

ローンには使い道によって様々な商品があります。

  • マイカーローン…車やバイクの購入
  • 住宅ローン…家やマンションの購入
  • リフォームローン…リフォーム費用
  • 教育ローン…子の学費や資格取得費用
  • フリーローン…使い道が自由
  • 負債整理ローン…カードローン等のとりまとめ用途
  • カードローン…限度額の範囲内で自由に引き出せる

この他にも金融機関によっていろいろな使い道に特化したローン商品があります。

基本的に、使い道が決まっているものは金利が低めに設定されており、使い道が自由なものは金利が高めに設定されています。

まとめ

今回はローンの基本的な内容と審査についてかんたんに解説しました。

審査というと厳しいものに考えがちですが、お金を返してもらえるかを確認する作業と捉えればいたって当たり前のことをしているだけです。

ライフイベントごとのまとまった資金需要にローンは非常に有用で人生を彩る材料になります。

賢く計画的にローンを活用しましょう!

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