【実例を紹介】残クレを利用中に全損事故を起こしてしまった!その後一括返済を求められたパターン

マイカーローン

乗りたい車に月々の返済を抑えながら乗ることができる残価設定型クレジット(残クレ)は、今やどのディーラーでも取り扱うメジャーなローン商品です。

そんな残クレを利用中に全損事故を起こしてしまったお客様から実際にあった相談例をご紹介します。

※特定回避のため一部事実と異なる部分がありますが大筋に影響はありません。

この記事を書いた人
かりかえ太郎

現役の銀行マン。2024年は130件以上の融資を実行。実務経験を基に、審査の裏側や得する情報、借換えによる返済負担軽減を目指します。

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相談内容

概要は以下の通り

・残価設定型クレジットで購入した車で全損事故(単独事故)を起こしてしまった。

・抹消登録(廃車にする手続き)をしようとしたところ、車の名義がクレジット会社になっているため、まずは自分の名義に変えなきゃいけない。

・自分の名義にするためには、残クレの残高を一括で返済しないといけない。

・残クレ一括返済分と新たに使用する中古車購入費用をまとめて借換えなどはできないか。

回答

このご相談に対する回答は、当行のカーローンで残クレ&中古車購入費用をまとめてご融資可能。しかし、合計額で審査に通るかは別の話、となりました。

今回のポイントは、カーローンの使い道として「残クレの残高」と「中古車購入費用」が的確かという点です。また、残クレで購入した車が手元にない状態で借換えはできるのか?という点もお客様は不安であるとのことでしたが、こちらとしては、どちらもカーローンとして的確であると判断しました。

カーローン借換えの要件は、あくまで「車購入のために利用したローンの借換え」であれば足り、現実にその車が手元にあるかどうかまでは要件としないこととなりました。

なお、これはあくまで私の勤める銀行での話であり、銀行によっては車が手元にないとカーローンの利用ができない所があるかもしれませんのでご注意ください。

最終的にどうなったか

上記の回答をお客様にし、カーローンでの申し込みを希望されたので仮審査をしたところ、返済比率オーバーとなり、お一人では希望のローンをご利用いただけないという結果となりました。

残クレが300万程度、中古車が150万円程度だとすれば450万円の借入が必要になります。単純に、450万円を金利1.7%で7年返済をすると毎月56,860円の返済となり、年間では682,320円となります。

返済比率を30%以内に抑えようとすると682,320÷0.3=年収2,274,400円が必要となります。当然カーローンの他にもクレジットカードやスマホの分割支払いなどがあればその分も返済比率に参入しますので、実際はもっと年収が無ければ利用できません。今回もかなり若いお客様でしたので年収が低く、1人では利用できない結果となりました。

ただ、中古車購入分のみであれば本人名義で審査に通りましたので、最終的に、残クレ借換え費用分はお父様にカーローンを申し込んでいただき借換えをする運びとなりました。

残クレ費用借換え=お父様名義カーローン

中古車購入費用=自分名義カーローン

本件については無事融資実行となり、全損車の廃車手続きと新たな車取得を完了できました。

ただしお父様に迷惑をかけることとなったことに対してお客様としては申し訳ない気持ちが大きいとのことでした。

まとめ

今回は流行りの残クレ返済中の車で全損事故を起こしてしまった場合の実例を紹介しました。

残クレは毎月返済額を低くできるメリットがありますが、その反面自分の車ではないことや事故を起こした時の対応が大変になることがあります。

車を購入する際はどんなローンを利用すればいいかよく考えて話を進めましょう。

同じような状況でお困りの方の参考になれば幸いです。

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